普段の私は肉料理がメインだが、決して魚嫌いなわけでは無い。寧ろ可能であれば魚をたくさん食べたいとすら思っている。しかしもう何年も前から肉よりも魚の方がグラム単価が高い。それゆえ貧乏性の私の食卓に魚料理が並ぶ機会は非常に少ないのだ。
そんなある日、出先のスーパーでいつも流し見するだけで終わってしまう鮮魚コーナーでイワシが格安で売っていたので思わず買ってしまった。刺身用だったこともあり、なめろうにしたり開きにして蒲焼にして食べたりもしたのだが、それでも1尾余ってしまった。そこで、たった1尾でも十分に活躍できるレシピを考えたぞ。そう、炊き込みご飯の具にしてしまうことである。
【材料】茶碗3杯分
- イワシ 1尾
- 白米 2合
- 冷凍青ネギ 30g
- 調理酒 大さじ2
- 塩 小さじ1/3
- おろしショウガチューブ 約2cm
- 水 2合分
- 白ごま お好み
- レモン汁 お好み
【作り方】
- イワシを開いて切る
まず、イワシを3枚に下ろす。腹びれや背びれ、皮を剥いでから一口サイズに切る。炊いてしまえばそれほど骨の食感は残らないが、気になる人は小骨をピンセットで取っておこう。 - 炊飯ジャーに米と具と調味料をいれる
炊飯ジャーに白米を2合分入れて洗米し、2合分の水をいれてからイワシ、冷凍青ネギ、おろしショウガ、塩、調理酒を加える。そして普通炊飯で炊く。 - 盛り付けて完成
炊きあがったらしゃもじでよく混ぜてから茶碗に盛る。お好みで白ごまを掛けて完成だ。
・実食
生魚を炊く過程で魚臭さが懸念だったので青ネギとおろしショウガと調理酒を入れたがかなり軽減できた。さっそく食べてみる。焼きではなく炊きなので魚の肉もふっくらとしつつイワシの味がブワッと広がってくる。その瞬間、ビビッと自分の脳裏にある予感が浮かんできたので咄嗟に味変としてレモン汁を少し加えて混ぜ直して食べてみた。大正解だ。「白米にレモン!?」と思われるかもしれないが酸味と米といえば酢飯があるし、それ以前にイワシとレモンの相性の良さが出過ぎているので気にならない。いや、というかこのブワッと広がるイワシの味を広がって逃げないようにキュッと〆るような酸味のコンボが素晴らしいのだ。和風のつもりで作った炊き込みご飯に一気に西洋の爽やかさが出た。これは大きな発見だった。
・まとめ
味 :★★★★★
手軽さ :★★★★★
見栄えの良さ:★★★☆☆
気になって調べてみたらちょっと検索するだけでも「イワシ」と「レモン」の相性は抜群らしい。実際にこれ以外にもたくさんの料理レシピがヒットした。もしかしたら私の人生の中でかすかに刷り込まれていたのかもしれない。それがあのイワシの香りのおかげで私の奥深くに眠っていたその手の知識が掘り起こされたのだ。うーんやっぱり料理は面白い。あと2杯残っているこの炊き込みご飯もゆっくりと噛み締めて味わいたいと思う。