豚平焼きをご存知だろうか?一見すると広島焼きの麺抜きのような見た目をしている食べ物で、今や居酒屋チェーン店でも取り扱うほど有名なメニューになっている。しかしその発祥は意外にも戦時中で、当時、ロシアに捕虜としてつかまっていた「本とん平」(大阪北区のお好み焼き店)の初代のご主人が現地の兵隊が美味しそうに食べていたものを参考にしてお店のメニューにしたものだそうだ。美味い美味いと食べている私たちが知らなかった背景と生み出してくれた初代店主に感謝をしつつも、鉄板焼きという固定概念を捨ててレンチンで作ってみようというのが今回の記事の本筋だ。成功すれば手狭なキッチンの家に住まう一人暮らしの人でも再現可能になるので気合を入れて作っていこう。
【材料】1~2人分
- キャベツ 40g
- 卵 2個
- 顆粒鶏だし 小さじ2
- 粗挽き胡椒 少々
- 豚ロース薄切り 2枚
- お好み焼きソース 適量
- マヨネーズ 適量
- 青のり 適量
【作り方】
- 千切りキャベツを作る
まずキャベツを千切りにする。めんどくさい人は市販の千切りキャベツパックなどを使うといいだろう。 - 卵液を作る
次に平皿を用意してラップを2枚重ねで大きめに被せる。そこに卵を開けて顆粒鶏だし、粗挽き胡椒をふりかけてからよく溶いておく。 - 具材を乗せてレンチンする
卵液が用意できたら、片側に千切りキャベツを盛る。その上に豚ロース薄切りを被せるように乗せたらそのままレンジに入れて700W4分レンチンする。もし豚肉が少しでもピンク色なら1分ごとに追加でレンチンしよう。 - ラップで包むように折りたたむ
レンジから取り出したらすぐにラップの端を持って卵焼き(蒸し?)でキャベツと豚肉を包めるように折りたたんで形を作る。その後、ラップをスライドさせるように取り外したらソース、マヨネーズ、青のりをかけて完成だ。
・実食
見た目は写真の通りアングルによってはかなり不格好だ。しかし、当初の目標通り
レンチン調理だけで作り上げることに成功した。そして肝心の味だ。さっそく食べてみる。卵焼き部分は言わずもがな切りやすいが、豚肉部分はレンチンでしっかりと熱を通しておいたからか箸だと少し切りにくい。しかし口に含んでみるとたしかに居酒屋で食べたことのあるあのとん平焼きの味がした。ふわふわの卵焼きと甘いキャベツ、ジューシーな歯ごたえの豚ロース、そしてお好み焼きソースとマヨネーズと青のりのトリオはまさに鉄板だ。(鉄板焼だけに)濃い味のお陰でご飯のおかずにもピッタリだったぞ。
・まとめ
味 :★★★★☆
手軽さ :★★★★★(千切りキャベツ次第)
見栄えの良さ:★★★☆☆
見栄えのクオリティを上げようとするならば、キャベツと上に乗せた豚肉だけを別でレンチンして熱を通しておいてから卵液に乗せて、卵液が固まる時間だけレンチンするという手法が必要だろうがそれでは手軽さが犠牲になる…難しいところだ。ただし、この作り方でも味は十分合格ラインなので興味がある人はぜひ一度やってみてはいかがだろうか?