ピーマンの肉詰めは私の大好物な料理のひとつだ。この料理との出会いは幼いゆえにピーマン嫌いだった私に好き嫌いを克服させるために母が作ってくれたあの日から始まる。大のハンバーグ好きだった私はまんまと母の思惑通りピーマンの肉詰めにハマってしまった。自立しだした頃から自炊でも何度も作ってきた。
・二度目の感激
そして孤独のグルメというドラマのとある回で「鶏つくねを生ピーマンにくっつけて食べる」という描写に出会ったときに二度目の衝撃。あのときほど面食らったを実感したことはないだろう。しかし「生だぞ…?」という疑念すら持たせないほど美味そうに食べている映像を前に真似せざるを得なくなった。結果は大当たり。成人する過程で舌が苦みに慣れるらしいがそれも相まって私は以来、生ピーマンに出来上がったハンバーグを詰めるスタイルで食べるのが当たり前であるほどハマってしまったのだ。
そんな私の目に三度目の衝撃が訪れようとしていた。Short動画で回ってきた「ピーマンの肉埋め」というレシピをもとに自分でも真似してみようと思う。(参考動画はトモニテさんのYoutubeチャンネルより)
【材料】2~3人分
- 玉ねぎ 1/2個
- ひき肉 200g
- 塩 小さじ1/2
- 粗挽き胡椒 少々
- ナツメグ 5振り
- パン粉 大さじ1
- 豆乳(牛乳でも可) 大さじ1/2
- ピーマン 4個
- サラダ油 小さじ2
- ピザ用チーズ お好み
- ケチャップ 大さじ1/2
- ウスターソース 大さじ1/2
【作り方】
- 肉ダネを作る
まず玉ねぎをみじん切りにして耐熱ボウルに入れてラップをして
700W40秒レンチンする。その後そこにひき肉、塩、粗挽き胡椒、ナツメグ、パン粉、豆乳を入れてゴムベラなどでよく練り混ぜる。 - ピーマンの用意
ピーマンを軽く水洗いした後、ヘタ部分を横にカットする。そして縦にカットして中の種やヒダを包丁で取り除く。ちなみにこの時ヘタと一緒にカットされたピーマンはみじん切りにして肉ダネに混ぜてもいいし別の料理に使用してもいいぞ。(私は次回の料理に使うので乞うご期待!) そしてこれは生ピーマンが苦手という人向けだが、フライパンにサラダ油を引いて中火で熱しつつ、カットしたピーメンに軽く焼きめがつくまで炒める。先にピーマンに火を通しておくことであとで上から埋め込むピーマンが生のままという問題を防げる。 - ハンバーグを焼く
焼き終えたピーマンは一旦どけて、肉だねをそのまま熱してあるフライパンに入れて満遍なく円形状に広げる。広げ終わったらチーズを4箇所に固めて乗せる。そしてその上にピーマンを並べていく。こうすることで通常タイプとチーズ入りの2種類が楽しめる。そしてそこに水を大さじ2ほど入れて蓋をして蒸し焼きにすることでひっくり返せない上面部にもしっかりと熱を通していく。水分が蒸発し、フライパンからチリチリという音が聞こえだしたら火を止めて完成だ。あとはお好みでケチャップとウスターソースと粗挽き胡椒を混ぜてハンバーグソースを作っておこう。
・実食
私のピーマンの采配ミスで参考元の動画のようなカットしやすい配置ではないものの出来栄えとしては申し分ない。箸でも簡単に切れるのが嬉しい。まずは通常タイプを頬張ると今までの肉詰めでは到達しなかったそのボリュームの迫力に見た目以上の衝撃を受けた。
従来のピーマンの肉詰めは「詰める」という工程上、ピーマンのサイズ分しか肉(ハンバーグ)を味わえない。当時の幼い私はそれでも十分ピーマンの苦手は払拭できたものの多くの子どもにとってはそうはならないだろう。肉の主張に拮抗するレベルでピーマンの味が伝わってくる。しかしこの肉埋めは違う。ピーマンの可能積載量を大幅に超えたハンバーグを味わえる。それが圧倒的な旨味として口内を駆け巡るのだ。
通常タイプでこれだけの美味さなのだからチーズ入りは言わずもがなだろう。チーズの味と風味が上乗せされてさらに美味さは飛躍する。文句ない美味さとボリュームを堪能できた。
・まとめ
味 :★★★★★
手軽さ :★★★★☆
見栄えの良さ:★★★★★
今回の参考レシピも実に素晴らしいものだった。私の理念である「創造は固定概念の破壊でしか生まれない」のモットーにもピッタリな発想だった。手軽さが星4つなのは調理器具の使用数によるものだが、参考元の動画はもともとワンパンで作れるように材料をカスタムしていたし、既存のピーマンの肉詰めと比較すれば星5つでもいいくらい簡単だった。強いて反省点を挙げるとするならばピーマンの内側に片栗粉をまぶしておくことでピーマンとハンバーグがしっかりくっつくようにできた点だ。(もちろんしてなかった今回も十分なクオリティだったが)
珍しく長々と感想を語ってしまうことから如何にこの料理がオススメか伝わってほしい。これは間違いなく革命だ。同時にピーマンの肉詰めという料理にもまだ可能性があるのだということに感激している。まだ美味くなる未来があるはずだ。それが楽しみで仕方ない。