今日はあまり馴染みのない料理?の虎皮蛋(フーヒータン)についてまとめてみたいと思う。結論から言うと虎皮蛋というのは素揚げしたゆで卵のことである。素揚げによって表面が色づきシワが出来た様子がまるで虎の身体の色合いを模してるように見えるからその名が付いたとのこと。ちなみに本場中国では虎皮蛋をタレに漬けたものなどを一品料理として出すところもあるようだが、多くの場合は麺料理のひとつ「太平燕(タイピーエン)」のトッピングのひとつとして鎮座することが多いらしい。
なにはともあれゆで卵を素揚げするだけで料理になるなら簡単なことこの上ない。食べたことがない料理でも挑戦するハードルは低いというわけだ。今回はそんな奇妙な虎皮蛋を作って食べてみようと思うぞ。
【材料】1人分
- 卵 3個
- 水 900ml(茹でる用)
- サラダ油 900ml(揚げる用)
【作り方】
- 卵を茹でる
まず鍋いっぱいに水を注ぎ、中火で沸騰させる。沸騰したら卵をゆっくりとお湯に沈めて8分~10分以上茹でよう。ゆで卵と言えば茹で時間で半熟具合を調整できる醍醐味があるが、このあとの揚げる工程を加味すると白身が柔らかすぎても移動させにくいし、万が一液状の黄身が流れ出て爆発でもしたらいけないので8分以上としているぞ。 - 殻を剥いて水気を取る
茹で上がった卵はすぐに氷水に入れること。急激な温度差を与えることで殻と身が剥がれやすくなる。殻を剥く方法は様々あるが私は卵の腹を数回打ち付けて日ヒビを一周入れるようにしてから剥くようにしている。そして剥き終わった卵はこのあと油に入れるのでキッチンペーパーでしっかりと水気を取っておくこと! - 素揚げする
天ぷら鍋にサラダ油を注ぎ、中火で熱していく。揚げ始める温度の目安は箸の先端を入れたときにアブクが出た頃だ。卵をゆっくりと油に入れて始めの1分は放置しよう。その後は箸などで回転させて浮いてるせいで揚がっていない面を下にして満遍なく色づくようにしよう。揚げ時間は合っているのかわからないけどおおよそ4分くらいだった。
・実食
いくら簡単な調理工程とはいえ初挑戦となると緊張するもの。ましてやこれをブログにまとめるためにも写真で見るに耐えないモノが出来てしまってはまずい。そんな孤軍奮闘でのチャレンジも一応はうまくことが運んだようで安心した。では、早速食べてみよう。まずはシンプルに塩でねっと。
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「あっ、目玉焼きだ…これ…。」
そう、完全に目玉焼きだったのだ。思わず自分が口にしたソレをもう一度凝視する。
やっぱり見た目は揚げた茹で卵だ。だが二口目もやっぱり目玉焼きの味だったのだ。これはどういうことだろう?と考えを張り巡らせ―――――――
なくてもわかる話だった。ようは生卵を油でそこそこの時間焼けば、黄身にも完全に火が通ったタイプの目玉焼きになる。虎皮蛋も結局はそのゴールに帰結するというだけの話だった。
・結論
思い返せば作る前に気が付きそうなもんだが、とにかく虎皮蛋(フーヒータン)というのは卵の形を維持しているだけの目玉焼きに過ぎないということだ。なんだが遠回りするだけしてスタートから目の前のゴールにたどり着いたような徒労感が残った。ちなみに残りの虎皮蛋は醤油、ケチャップなどで味わって食べることにした。だって、目玉焼きなんだから。ソレが一番美味しいに決まってるのだ。トホホ…。