鰻の蒲焼。そもそも日本において鰻を蒲焼にして食べる習慣というのは室町時代かららしい。当時は筒切りにしたものを串に差して焼いておりその姿が植物の蒲(ガマ)の穂に似ていることから蒲焼と呼ばれるようになったらしい。
そして現代では当たり前のように一食数千円する庶民界の高級和食だ。養殖が困難という理由で国産の値上がりは止まらず、食感がゴムのようだと揶揄されることすらある中国産でさえ、スーパーで買おうとしても1~2000円することもざらだ。「なんとか安く味わいたい。」そう思って調べてみると意外なレシピを見つけることが出来た。それがBuzzFeedさんが掲載していた魚肉ソーセージの蒲焼である。
「鰻ですらないやんけ!」と思うかもしれないが、考えてみれば蒲焼における味の大部分はタレに依存しているわけで、ともすればあとは食感さえ近ければ案外自分を騙せるのではないか?と思ったのでさっそく作ってみようと思う。一応、BuzzFeedさんのレシピを若干アレンジしてより鰻に近づけるつもりなので私の記事も是非このまま読み進めてもらいたい。
【材料】1人分
- 魚肉ソーセージ 2本
- 片栗粉 小さじ2
- サラダ油 小さじ1
- 蒲焼のタレ 25ml
- 大葉 2枚(お好み)
- 粉山椒 少々
【作り方】
- 魚肉ソーセージを切る
まず魚肉ソーセージの封を切って縦に半分に切る。その後、割り箸で魚肉ソーセージを挟んで斜めに切り込みをたくさんいれる。向きを変えて交差するようにさらに切り込みを入れる。ギョニソの封は先端に爪楊枝を突き刺してくるっと横に回転させると剥けるよ 魚肉ソーセージを縦に切って・・・ 箸が切りすぎを防いでくれるけど、ギョニソが包丁にくっついて切りにくかった - 片栗粉をまぶして焼く
切り込みを入れ終わったら片栗粉を両面にしっかりまぶす。そしてフライパンにサラダ油を引いて中火で熱し、魚肉ソーセージを入れて両面にすこし焼き目がつくまで焼く。ここがBuzzFeedさんがやっていなかったところ! プルプルな鰻の食感に近づける しっかり焼いていこう これくらいになったら最後の仕上げに移ろう - 蒲焼のタレを絡めて盛り付ける
最後に市販の蒲焼のタレを掛けて弱火に変えて魚肉ソーセージ全体にじっくりとタレを染み込ませていく。タレは砂糖が使われているので余りに長時間加熱していくと焦げだして一気に苦い味になってしまうので注意しよう。どこのスーパーにもありそうな蒲焼のタレ(50ml/109円)を半分ほど回しかける このくらいの色になったらベストかも! 最後にお皿に大葉を飾り付けてその上に魚肉ソーセージの蒲焼を並べて上から粉山椒を振りかけたら完成だ。
完成!
・実食
見た目はうす目で見ればギリギリ蒲焼が乗っかっているように見えなくもない(笑)さっそく食べてみよう。味はやはりタレが凄いと言わざるを得ない。なかなかに美味しい。切込みを入れている分タレが短時間でも染み込んでいて噛んだあとでも十分に甘辛さを堪能できる。そして食感に関して言えば片栗粉をまぶして焼いている効果がしっかりと現れていてプリプリしているのだが、さすがに魚肉ソーセージ感は拭い去れず、「これはうなぎだ!」と断言することは出来なかった。
・まとめ
味 :★★★☆☆(うなぎと思ってると)
手軽さ :★★★☆☆
見栄えの良さ:★★★★☆
今回は少し厳しい採点となった。理由は2つ。仕込みで格子状の切込みをいれる作業がかなり面倒なところ。魚肉が包丁にくっつくのだが力任せに包丁を引けば形が崩れてしまうわけで慎重かつ丁寧に作業するのが地味に辛かった。そしてもう一点はやはり「うなぎ!」とは言い切れないところ。うなぎの蒲焼きを食べたいという欲求を満たすには力及ばずというのが正直なところ。しかし、この料理自体は非常に美味しくて白飯を大量消費すること間違いなしなので話のタネにぜひ一度作ってみるのをオススメする。